企業の規模が拡大し、管理する案件数や従業員数が増えると経営者や管理職だけですべての業務を把握するのが困難になります。業務の進め方や発注・原価管理などがバラバラの状態を放置すると、不適切な収支や利益や見込み違いにつながる恐れがあります。
このようなリスクを抑えるために行われるのが、内部統制です。内部統制は、業務とその手続きが正しい状態で継続的に実行できる仕組みを作るために行われます。
本記事では、内部統制の基本的な考え方から具体的な管理方法を解説します。案件の収支や工数管理のポイントなども解説しますので、参考にしてください。
内部統制とは
内部統制とは、企業が事業を適正かつ効率的に進めるために行うルール作りや業務プロセス・管理体制を指す用語です。業務を効率化し、財務情報の信頼性を確保しながら、法令を守り、企業の資産を保全するために行われます。単に不正を防ぐだけの仕組みではありません。
金融庁は財務報告に係る内部統制の基本的な枠組みとして、4つの目的と6つの基本的要素を示しています。この基準は2023年4月7日に改定され、2024年4月1日以後に始まる事業年度から適用されるようになりました。
内部統制の4つの目的
内部統制には以下4つの目的があります。
| 目的 | 内容 | 企業における具体例 |
| 業務の有効性・効率性 | 経営目標の達成に向けて業務を適切に進める | ・重複作業の削減 ・承認の迅速化 ・業務標準化 |
| 報告の信頼性 | 財務情報や非財務情報を正確に報告する | ・売上・原価・利益の正確な集計 ・予実差異の把握 |
| 法令等の遵守 | 法令、社内規程、契約などを守る | ・承認権限の遵守 ・契約条件の確認 ・会計処理の統一 |
| 資産の保全 | 現金、設備、在庫、情報などを守る | ・不正送金防止 ・アクセス制限 ・データのバックアップ |
内部統制と聞くと監査や不正防止を想像する方もいるかもしれませんが、実際は「誰が・何を・どの基準で確認するか」を明確にする活動でもあります。売上、原価、工数、請求、入金といった情報をつなぎ、関係者が同じ数字を確認できるようにすることも、内部統制の重要な取り組みです。
内部統制を構成する6つの基本的要素

内部統制は、次の6つの基本的要素から構成されます。
| 基本的要素 | 概要 |
| 統制環境 | 経営者の姿勢、組織体制、権限・責任など、内部統制の基盤 |
| リスクの評価と対応 | 目標達成を妨げるリスクを特定し、対応方法を決める |
| 統制活動 | 承認、照合、職務分掌、アクセス制限などを実施する |
| 情報と伝達 | 必要な情報を正確かつ迅速に関係者へ共有する |
| モニタリング | 内部統制が有効に機能しているか継続的に確認する |
| ITへの対応 | ITシステムの利用や変更に伴うリスクへ対応する |
6つの要素は、それぞれ独立しているわけではありません。
たとえば、社内規程で承認権限を定めても、申請内容が上長へ共有されなければ統制活動は機能しません。また、情報の信頼性を確保するには、システム上で過去の数字などを変更できる状態を制限する必要があります。
内部統制を管理するには、規程・業務・情報・システムのつながりを意識しながら考えることが大切です。
内部統制と内部監査の違い
内部統制と内部監査は、目的と役割が異なります。
内部統制は日々の業務を適切に行うための仕組みです。一方、内部監査はその仕組みが適切に整備・運用されているかを業務の実行部門から独立した立場で評価するために行います。
| 項目 | 内部統制 | 内部監査 |
| 役割 | ・業務を適正に進める仕組み | ・仕組みの有効性を評価する |
| 実施主体 | ・経営者 ・管理職 ・従業員 | ・内部監査部門など |
| 実施時期 | ・日常業務の中で継続的に実施 | ・年間計画などに基づき定期的に実施 |
| 具体例 | ・承認 ・照合 ・権限設定 ・職務分掌 | ・書類確認 ・ヒアリング ・運用テスト |
内部監査を実施していても、日常業務に適切な承認や照合の仕組みがなければ、不正やミスを防ぐことはできません。反対に、内部統制を整備しても、運用状況を確認しなければ、ルールが形骸化する可能性があります。
両者を組み合わせ、整備、運用、評価、改善のサイクルを回すことが重要です。
内部統制の管理が重要な理由
内部統制は、上場企業やIPO準備企業だけに必要なものではありません。中小企業や成長企業でも、自社の状況によっては組織的管理が求められます。
不正やミスを未然に防ぐ
同じ担当者が取引先の登録から支払・振込まで担当できる状態では、不正や誤りが発生してもすぐには気がつけません。不正やミスを未然に防ぐためには、以下の統制を設ける必要があります。
- 申請者と承認者を分ける
- 振込データの作成者と実行者を分ける
- 一定金額以上の支出には複数名の承認を必要とする
職務を完全に分けるのが難しい小規模組織でも、上位者による事後確認や定期的な残高照会などの代替的な統制を設けて対応しましょう。具体的な対応方法としては、以下のものがあります。
- 財務担当者と会計担当者を分離する
- 分離が難しい場合は上位者確認で対応する
- 定期的に残高を照会する
重要なのは、ミスの早期発見と担当者自身に不正の疑いがかかりにくい環境の構築です。担当者をむやみに疑うような状態は作らないようにしましょう。
財務情報と経営数値の信頼性を高める
経営会議で使われる数字に間違いがあると、適切な経営判断はできません。特に受託開発や建設のような案件型ビジネスでは、会計上の売上や費用だけでは、案件ごとの採算を十分に把握できない場合があります。
実際の利益を確認するには、以下の内容を案件に紐づけしなくてはなりません。
- 社員の工数
- 外注費
- 交通費
- 仕入費
- 共通費
内部統制の視点では、数字を集計するだけでなく以下の状態を確保する必要があります。
- 数字の入力元が明確である
- 承認済みの数字と未承認の数字を区別できる
- 変更した人物と日時を確認できる
- 売上と原価を案件単位で対応させられる
- 予算と実績の差異を継続的に確認できる
数字の信頼性を高めることは、監査対応だけでなく利益改善の前提です。
業務の属人化を防ぐ
業務の手順や判断基準が担当者以外に共有されていない状態だと、担当者不在時に業務が停止してしまいます。また、個別対応が増えると統一管理ができません。
以下を明文化し、システム上で共通の手続きで実行できるようにすることも、内部統制管理において重要です。
- 業務フロー
- 申請条件
- 承認者
- 確認項目
これらを統一しておけば、担当者が代わっても同じ基準で業務を遂行できます。これは不正防止だけでなく引き継ぎの効率化や業務品質の安定においても必要なことです。
経営判断を迅速にする
内部統制を強化すると確認作業の増加や経営判断の遅延が気になる方もいるでしょう。しかし実際は、必要な情報が一元管理され、承認状況や予実差異をリアルタイムで確認できる状態であれば、むしろ迅速に判断できます。
たとえば、予算から工数・各種費用と着地見込みを一目で確認できれば、赤字になる可能性がある案件を早期発見できます。
内部統制の目的は、一定基準内であれば現場が自動で動き、例外や重要事項だけを管理者が確認できる状態を構築することです。取りかかる際はいかに効率的に判断できる環境を作れるかを意識しましょう。
内部統制の管理でよくある課題
内部統制を整備しても、その内容に不備があれば課題が発生します。次は、管理で発生しがちな問題とその対処法を解説します。
ルールを作ることが目的になっている
内部統制を整備しても運用に問題があると十分な効果は得られません。整備する際は実際の業務と規程の内容が一致しているかを必ず確認しましょう。相違している部分があると、現場で別の方法で処理される可能性があります。
また、整備しても担当者がその内容を理解できなければ意味がありません。規程を作成する際は誰がどのタイミングで何を判断するのかまで具体化し、実際に問題なく運用できるかまで意識しましょう。
業務とデータが部門ごとに分断されている
一つの案件の情報が複数部署に分散している会社は少なくありません。それぞれの部署が異なる方法で管理していると、数字や内容の正確性が低下し、判断できない状態に陥る可能性があります。
内部統制を機能させるには、業務ごとだけでなく、以下の情報がきちんとつながっていなくてはなりません。
- 受注
- 案件完了
- 請求
- 入金
情報の行き違いによるミスなどを削減するためにも、各部門で取りかかっている内容が一目で管理できる体制を整えておきましょう。
承認履歴や変更履歴を追えない
口頭やチャットで承認を受け、担当者が更新する運用では、誰が何を承認したかを後から確認できない場合があります。また、入力した数値が変更されても変更前の数値や変更した理由が追えなければ、ミスや不正を検証できません。
承認履歴や変更履歴はいつでも確認できるようにしておきましょう。これは監査のためだけでなく、問題の原因究明と対策のために必要なことです。
案件の採算を月次決算後に確認している
月次決算が完了してから案件別の利益を集計している場合、赤字が判明した時点では、すでに人件費や外注費が発生しています。特に工数の比重が高いビジネスでは、請求書が届いていない費用や、社員が今後投入する予定の工数も含めて着地を予測しなくてはなりません。
実績だけを管理するのではなく、利益がどのように変化しているかを確認できる環境を構築しましょう。原価の状態を常に比較できる環境を整えておくことも、内部統制で行う作業です。
管理部門に作業が集中している
内部統制を強化しようとして、すべての確認作業を経理や管理部門に集めると、月末や決算期に業務が集中します。各部署から集めた数値を統合し、不明点を担当者に確認する運用では、集計が終わるまで経営数値を確定できません。
内部統制は経理・管理部門だけが担うものではありません。各部署で業務が発生した時点で正しい情報を登録し、必要に応じて承認を受ける仕組みを構築する必要があります。
内部統制の具体的な管理方法

内部統制は上記画像の流れで整備・運用します。次はそれぞれの内容について解説します。
1.対象業務と責任者の明確化
まず、内部統制の対象となる業務を整理します。すべての業務を一気に見直そうとすると範囲が広すぎて進まないため、自社への影響が大きい業務から着手しましょう。
責任者があいまいなままだと問題が起きたときに部門間で責任を押し付けあう状態になりかねません。対象業務ごとに以下の人員を決定しましょう。
- 業務責任者
- 実行担当者
- 承認者
- 確認者
責任者を決定したら次の工程に移ります。
2.業務プロセスを可視化する
次に、現在の業務の流れを整理し、可視化します。この工程では実際の現場で行われている手順を確認しましょう。併せて各工程で使用するツールや書類も整理します。
作業中に不要な工程や書類があれば削除し、不足があれば適宜追加してください。なお、文書の作成自体を目的にしてはなりません。実際の業務に必要かつ担当者が運用できる内容を意識しましょう。
3.リスクと統制活動を整理する
業務プロセスを可視化したら、発生する可能性があるリスクを洗い出しましょう。内容に応じてリスクの防止または発見するための統制活動を決定します。
| 業務 | リスク | 統制活動 |
| 見積 | 採算を確認せず受注する | 利益率が基準未満の場合は上位者承認 |
| 契約 | 契約前に業務を開始する | 契約締結状況を案件開始条件にする |
| 発注 | 権限のない担当者が発注する | 金額別の承認権限を設定 |
| 工数 | 実績工数が入力されない | 週次入力とPMによる承認 |
| 外注費 | 予算を超えて発注する | 予算残高との自動照合 |
| 売上 | 請求漏れが発生する | 契約・納品・請求の状況を一覧管理 |
| 原価 | 案件に費用が紐づかない | 経費・外注費に案件コードを付与 |
| 月次締め | 締め後に数値が変更される | 締め後の編集制限と変更申請 |
統制活動には、問題が起きる前に防ぐ「予防的統制」と、問題が起きた後に発見する「発見的統制」があります。両方を組み合わせることで、管理の実効性を高められます。
4.職務分掌と承認権限を設定する
リスクの洗い出しが終わったら、職務分掌に移ります。これは一連の業務を複数の担当者に分け、特定の人物が取引を最初から最後まで単独で完結する事態を防ぐものです。たとえば発注作業では以下のように振り分けます。
| 業務 | 申請者 | 承認者 | 確認・実行者 |
| 見積 | 営業担当 | 営業責任者・経営者 | 営業事務 |
| 外注発注 | PM | 部門責任者 | 購買・管理部門 |
| 経費精算 | 従業員 | 上長 | 経理担当 |
| 支払 | 経理担当 | 管理責任者 | 振込権限者 |
| 予算変更 | PM | 部門責任者 | 経営管理担当 |
会社の規模によっては担当者を完全に分けられない場合もあるでしょう。その場合は一定金額以上の取引だけを経営者が確認する方法で対応できます。また、月次で別の担当者が取引履歴を照合する方法でも有効です。
人員や業務内容・業務量の関係で上記の対応が難しい場合は、外部専門家による確認も視野に入れると効率的に対応できます。適切な方法は事業や業務内容により異なるため、自社に合った対応を取りましょう。
5.予算・実績・工数・原価を一元管理する
内部統制を経営判断につなげるには、会計処理の正確性だけでなく、案件の採算を継続的に管理する必要があります。案件型ビジネスでは、少なくとも次の数字を案件単位で管理します。
| 管理項目 | 内容 |
| 受注金額 | 顧客と合意した契約金額 |
| 売上計上額 | 会計上、売上として認識した金額 |
| 見積原価 | 見積作成時に想定した原価 |
| 予算原価 | 受注後に設定した原価予算 |
| 実績原価 | すでに発生した人件費・外注費・経費 |
| 残原価 | 完了までに今後発生する見込み原価 |
| 着地原価 | 実績原価と残原価の合計 |
| 着地利益 | 受注金額または売上見込みから着地原価を引いた金額 |
特に重要なのが工数の可視化です。社員の人件費は、請求書のように案件別の金額が自動的に分かれるわけではありません。誰がどの案件に何時間従事したかを記録し、時間単価を用いて案件原価へ反映する必要があります。
実績工数だけでなく、今後の予定工数も管理すれば、案件完了時の利益を予測できます。きちんと体制を整えれば、進捗率や予算・利益に影響が出ても早期に発見・対応できます。
内部統制は「不正を防ぐ仕組み」としてだけでなく、「利益を守る仕組み」として運用することが重要です。
6.証跡と変更履歴を残す
内部統制では、承認を受けた事実だけでなく、後から確認できる状態にする必要があります。申請と承認・変更に関する履歴をいつでも確認できる体制を整えましょう。
承認・変更・更新は履歴を自動保存できるシステム上で実行・確認できるようにしましょう。また、月次締め後は編集を制限し、修正時には申請と承認を必須にするなどの対策も忘れないようにしてください。
7.定期的にモニタリングする
内部統制は一度整備すればいいものではありません。会社の状況によって従来の統制が機能しなくなることもあります。定期的にモニタリングしましょう。問題が見つかった場合はシステムで防げなかった原因を確認し、改善しましょう。
金融庁の基準改訂でも、内部統制とガバナンス、全組織的なリスク管理との関係や、経営者による内部統制の無効化への対応などが重視されています。内部統制を現場任せにせず、経営者や取締役会が継続的に関与することが必要です。
案件管理に内部統制を取り入れる方法

受託ビジネスでは、一つの案件に複数の関係者が関わります。そのため、案件管理における内部統制では、業務の各段階で確認すべき項目を明確にします。
| 段階 | 確認事項 | 管理の目的 |
| 見積 | 原価、工数、利益率、値引き | 採算の取れない受注を防ぐ |
| 契約 | 契約金額、期間、成果物、請求条件 | 契約条件の認識違いを防ぐ |
| 案件開始 | 予算、体制、スケジュール | 管理基準を統一する |
| 案件進行 | 実績工数、外注費、進捗、予実差 | 赤字兆候を早期に発見する |
| 変更 | 追加作業、納期変更、予算変更 | 未請求作業や無断変更を防ぐ |
| 完了 | 検収、請求、原価確定 | 請求漏れや原価漏れを防ぐ |
| 振り返り | 最終利益、差異原因 | 次回の見積精度を高める |
特に注意したいのが、追加作業の管理です。口頭での追加注文を受け、契約金額を変更しないまま作業を進めてしまうと、工数だけが増えて案件の利益が減少します。追加作業が発生した場合は以下の内容を記録し、必要な承認を受けてから着手するルールを設けましょう。
- 作業内容
- 追加工数
- 納期
- 請求金額
また、案件予算を変更する場合も、単にExcelの数字を書き換えるのではなく、変更理由と承認履歴を残すことが重要です。
Excelによる内部統制管理の限界

Excelは、低コストで導入でき、自由に項目や計算式を設定できる便利なツールです。担当者が限定されているうちは有効ですが、案件数や利用者が増えてくると統制上の課題が生じやすくなります。
Excel管理で特に起こりやすいのが、転記と集計によるミスです。複数の一覧を別々で管理している場合、案件コードや名称の表記が少し異なるだけで正確に集計できなくなることがあります。また、入力忘れや上書きにもすぐに気がつけません。
Excelを使っていくうえで課題が発生する場合は、その課題を解決できるようなシステムへの移行を検討しましょう。
Excelを完全に廃止する必要はありません。分析や一時的な試算にはExcelを使い、正式な実績や承認履歴はシステムで管理するなど、用途を分ける方法もあります。
内部統制を支えるシステムの選び方
では、Excelに代わり新たなシステムを導入する際、どのようなものを選べばいいのでしょうか。次は内部統制を支えるシステムの選び方を解説します。
業務フローに沿って入力・承認できるか
内部統制のためのシステムを導入する際は、日常業務で継続的に利用できるものを選びましょう。現場が通常業務とは別に統制用データを入力する仕組みでは、入力漏れや遅れにつながります。日常業務の流れの中で必要なデータと承認履歴が蓄積できるシステムから選びましょう。
権限を細かく設定できるか
内部統制では担当者ごとに閲覧・編集できる情報を分類する必要があります。利用者の役割に応じて案件・部門・項目・操作の単位で権限を設定できるかも確認しておきましょう。あわせて、退職者や異動者の権限を速やかに変更・削除できるかもチェックしてください。
変更履歴と証跡・異常を確認できるか
ミスや漏れが発生したときに変更履歴や証跡が確認できなければ、原因を特定できません。変更履歴や証跡・データ出力履歴などを保存・閲覧できるかも重要なポイントです。
また、予算超過などの異常を早期に把握できるダッシュボードやアラート機能があると、万が一の事態が起きても早期対応できます。
案件別に予算と実績を比較できるか
案件型ビジネスでは、案件ごとの採算を把握する必要があります。予算と実績・着地見込みを比較できるシステムを選びましょう。
既存システムと連携できるか
すでに案件や勤怠管理のシステムを導入している場合は、データ連携できるものを選びましょう。入力ミスや管理負担を軽減できるものを選ぶのもまた、システム導入におけるポイントです。
案件別収支管理システム「プロカン」

内部統制を案件管理へ取り入れるには、受注金額だけでなく、工数、人件費、外注費、経費、予算、実績を案件単位で管理する仕組みが必要です。
案件別収支管理システム「プロカン」では、案件ごとの売上と原価を紐づけ、予算、実績、着地見込みを一元的に管理できます。
たとえば、次のような管理に活用できます。
- 案件ごとの受注金額・売上・原価の管理
- 予算と実績の比較
- 社員の工数と人件費の可視化
- 外注費・経費を含めた案件別収支の集計
- 案件完了時の着地利益予測
- 部門別・担当者別・案件別の利益分析
- ワークフローによる申請・承認管理
- 権限設定や承認履歴の管理
Excelで案件別収支を管理する場合、営業、PM、経理が持つ複数のデータを集め、毎月手作業で統合しなければならないことがあります。
収支管理システム上でデータを一元化すれば、管理部門による集計作業を減らしながら、経営者やPMが同じ数字を確認できます。
ただし、システムを導入するだけで内部統制が完成するわけではありません。
どの取引に承認が必要か、誰が工数を入力するか、予算超過時に誰が対応するかといった業務ルールを整理し、そのルールをシステム上に反映することが重要です。
現場が日常業務の中でデータを登録し、管理職が必要な情報を確認できる状態を作ることで、内部統制と業務効率化を両立しやすくなります。
まとめ|内部統制は正しい経営判断を支える管理の仕組み
内部統制は「ルールを作ること」ではなく、「正しいデータをもとに迅速な経営判断を行える状態を維持すること」が重要です。案件別収支や工数・承認履歴を一元管理できる環境を整えることで、統制と利益管理を両立しやすくなります。
特に案件型ビジネスでは、数字だけでなく工数や各種費用・予算・着地見込みを管理することが重要です。案件数や関係者が増えると、複数のExcelファイルを使った管理では、転記ミス、更新遅れ、承認履歴の分散、最新版の不明確化といった問題が起こりやすくなります。
プロカンのようなシステムを活用することで、案件ごとの採算や工数をリアルタイムで可視化し、利益改善につなげましょう。

